プロジェクト概要

本プロジェクトでは,カンボジア工科大学や同国環境省等の関係機関と協力して大気汚染モニタリング網と評価・研究施設を整備し,持続的に「大気汚染による健康リスク」を低減するための人材育成・管理・政策提言体制を構築します。これによって,持続可能で質の高い居住環境の提供や経済発展に貢献します。また,大気汚染モニタリング網を持続的に維持管理する技術者や,観測データに基づいて最先端の研究を自立して行う研究者の育成を目指します。さらに,育成人材の協力を得て,PM2.5(微小粒子状物質)よりも小さく健康リスクが高いPM0.1の実態解明,カンボジア周辺国と連携した大気汚染物質の広域的な影響の解明に取り組み,それらの成果を健康リスク低減につなげます。

大気汚染の最新科学と人材育成のための大気モニタリングネットワークの構築

カンボジアの大気汚染は、急速な経済成長により、交通、建設、廃棄物や農業残渣の野焼きなど様々な原因による大気汚染物質の排出が増加しているため、深刻な問題となっています。しかし、この状況を科学的に評価し、管理できる人材の不足は深刻です。本プロジェクトでは、カンボジア技術研究所(ITC)、カンボジア環境省(MoE)、その他関係機関との連携のもと、大気モニタリングネットワークと研究施設からなるプラットフォームを構築し、環境政策に活用できる信頼性の高い環境情報の提供や能力開発のための自立的・持続的な体制を構築します。

育成した人材はカンボジアでのクリーンエア実現に貢献する

本事業のあらゆる活動を通じて、モニタリングネットワークを巧みに運用できる職員や技術者のみならず、最先端の大気科学・工学の研究に取り組むことができる若手研究者を育成する。そして、信頼性の高い環境データをカンボジアの人々が共有し、健康リスク軽減のための環境政策提言に活かしていきます。

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